2009年 ファミリー始動!
ファミリー創設の志
家には母と祖母のタンスがありましたが、一人では着装できなかったので、それらは「開かずのタンス」でした。
能を習い始めたのをきっかけに思い切って開けてみると、母や祖母の懐かしい着物が・・・。
私と娘の二人で母の着物を着た姿を見せると「親子三代だね。無駄にならずにすんだね。」と母は泣いて喜んでくれました。
その後母を看取りましたが、〈着物(布)の命〉と〈母の心〉を娘に繋げることが出来たように思いました。
神奈総は芸術系志望の生徒が多いので、身近にある和の紋様の面白さを知ってほしい。
国際文化の生徒には、世界の舞台で日本人がひときわ輝く着物の魅力を知ってほしい。
そのお手伝いが出来ればとも思っています。
着物は「日本の民族衣装」と言われがちですが、実はこの列島に伝来した文化が混交しているのです。文化の伝播に国境はありません。
着物を入り口にして日本文化の基層に迫ってみたい。
着物文化ファミリーが単に着付けのファミリーではないゆえんです。
つい数十年前まで庶民の日常着だった着物。
その衣文化がわずか2~3世代の間に日本人の生活から消え去りつつあります
親の着物がタンスのこやしになり、さらに遺品になった着物たちが海外に流出しているのが現状です。
お手持ちの着物を勇気を出して身にまとってみましょう。そして次世代に日本の衣文化を継承していきましょう!
着物は日本のサブカルチャーになりつつあります。
日本のアニメの影響力は想像以上で、アニメのキャラがまとう着物は、欧米でもアジアでも人気が高いです。
国際交流が当たり前の21世紀、着物は着ているだけで日本文化を強力に発信します。
また、決まり事にとらわれない外国人の方が自由な発想で着物を楽しみ、その姿から逆に学ぶ事も多いのです。
日本の文化発信力が問われる時代、「日本人なのに着物を着ないの?」と言われないように、あなたもご一緒に着物生活の一歩をふみだしませんか?